弊社は創業来「カーディーラーの真の顧客サービスとは何か？」を常に追求し、取り組んでまいりました。そこから「お客様が困った時の対応こそ最優先されるべき」と いう考えに至り、その結果 生まれたのが「地域限定型ロードサービス 安心ネットワークシステム」と「年中無休」「午後８時まで営業」の体制です。
　これは三重県内カーディーラーには比類のない独特の営業体制であり、多くのカーディーラーがＪＡＦや損保会社 等、第三者のロードサービスに頼る中、「弊社社員による心のこもったロードサービス」はお客様に絶対の安心感を提供してまいりました。
　今回この安心ネットワークシステムを進化させ、また 出動データの更なるデータ分析の結果、弊社の働き方改革に繋がったことを高く評価していただきました。安心ネットワークシステムも サービス開始から１８年が経過し、お客様からの出動要請時、現場情報の共有に時間が掛かっていたことや出動結果をエクセル（表計算ソフト）ファイルに蓄積して管理したことにより、社員全員が容易に過去のデータを確認できなかったり、詳細な分析が困難な状態であったこと 等、課題が明確でした。２０１９年度はこの課題を解決し、更なる顧客中心主義経営の質の向上を目指して、これらの課題解決に取り組んでまいりました。
　まず 一つ目の取り組みとして、企業向けＳＮＳ「ＬＩＮＥ ＷＯＲＫＳ」を導入し、安心ネットワークシステム稼働に掛かる操作時間を短縮しました。同時に位置情報共有や画像での状況説明を行えるようにし、システム運用の効率をアップしました。この新たなツールの導入にあたり、全社員が安心ネットワークシステムを正しく理解し、素早い、心のこもったお客様サービスが行えるよう「安心ネットワーク出動マニュアル」を作成し、グループウェアにて共有しました。マニュアルはシステム運用の改善に合わせて随時更新し、２０１９年１１月２０日現在で第５版となっております。
　二つ目に出動データから多角的な分析ができるよう記録をデータベース化しました。これにより以前は、表計算ソフトでのデータ蓄積であったため、詳細なデータ分析にはスキルと時間が必要で、結果として累計データのみによる分析に留まっておりました。それをデータベース化したことにより、様々な期間と分析項目を掛け合わせた詳細な分析・グラフ化がマウス操作だけで簡単に行えるようになりました。
　データベース上での様々な分析がされ、直前年２０１８年の緊急出動は午前１０時までが多く、午後７時以降が激減していることが判明しました。それは１６年前、午後６時・７時の出動件数が多いことを知り、お客様のサポートのために営業時間を２時間延長し、「午後８時まで営業」を継続してきた私たちにとって衝撃的な内容でした。しかし、働き方改革が叫ばれる昨今、いかにお客様にご迷惑をお掛けせず、営業時間を短縮するかという難題を解決するためのヒントとなったのです。
　早速、営業時間の変更について社内で検討するため、「営業開始時間を遅らせても良いか、また 営業終了時間を早めても良いか」についてグループウェアによる意見交換が行われました。そこで出てきたのは「午前９時から１０時の間の緊急出動数が一定数あることから、営業開始時間は変えるべきではないが、営業終了時間は１時間早めても問題ない」との意見でした。大多数が同様の意見であったことから、営業開始時間は｢午前９時」のまま変えず、営業終了時間を「午後７時」とし、お客様の利便性を損なうことは最小限に留めながら、営業時間を１時間短縮することを決断しました。この結果、社員の月間総労働時間は大幅に短縮され、営業時間の短縮を実現することができました。また、現場での努力により期間の利益にも若干の好影響を及ぼす結果となり、生産性の向上が確認されました。
　このような お客様サービスの更なる進化と働き方改革を同時に成功させたことが高く評価され、ＣＲＭ ベストプラクティス賞と特別賞である大星賞のダブル受賞となりました。今後も一層 お客様に喜ばれるサービスを提供すべく社員一同 心を新たにして取り組んでまいります。